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東京都青梅市とその周辺の民家の概要
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    青梅の民家について調べる機会があり、興味深いこともあったので記録として残すことにします。

    「日本の民家 調査報告書集成6 関東地方の民家3 東京神奈川」という図書があり、これは約50年前(1966〜1976年)に行われた民家緊急調査の結果を集成したもので、ある地域の民家の状況を把握するのに役に立つと考えました。この図書では青梅周辺の地区として「青梅市6件、羽村町4件、福生町6件、瑞穂町4件」の民家(この図書では「旧式家屋」と呼称していますが、以下民家とします)を採集してますが、都会から離れた地域でもあるので実際はもっと残存していたのではないかとも考えられます。しかし図書では件数が少ないのを「近年の農村社会の変貌が旧式家屋にまで及んだため(P239)」とし、現在レトロ地区として知られる青梅の印象と異なっているのが興味深いです。また「青梅市すでに古都市としての様相なく、この市外からは古い町家建築を見出せなかったのは遺憾である(P240)」ともあります。

     民家の間取りに絞って記述を追ってみると「民家初期平面型広間型と称せられるものはほとんど見受けられない。田の字型の整った型が多く、まれに食い違いの間切りも見られるが、それは田の字型の改変か、広間型からの発展過程であるものと思われる。(P241)」との記載があります。この時の青梅市内の調査民家は住所が記載されていますが、6件のうち平成28年現在で確実に残っているのは1件(旧吉野邸)で、もう1件も登録有形文化財となっているようですが、他の4件は失われてしまったことが推測されます。

     

     

     

     一方、青梅市教育委員会のウェブサイトには昭和50年代に釜ケ淵公園に移築された旧宮崎邸について書かれています。この旧宮崎邸は前述の報告書に記録が無い広間型の民家です。ウェブサイトにも「『広間型』と呼ばれる古い型式の間取りを持っている事や、この地方独特の杉皮と茅を交互に混ぜる屋根の葺き方が特徴的な古民家です。」と紹介があります。

     50年前の調査で取り上げらえれなかった青梅の広間型民家が公園で一般公開されているのも興味深いですが、この旧宮崎邸は旧小木曽村という山合いの地から移築されたことも関係しているのかもしれません。

     

     

    | ウラノイエノケンチクカ | 建築 | 23:44 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









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