Jan's travel blog

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古伊万里(古民家カフェ/千葉県館山市)
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     夏休みの一日を利用して房総半島をめぐるドライブをした。

     1年半前にもほぼ同じルート行ったのだが、帰路の混雑を心配して立ち寄れなかった古民家カフェがあった、それがこの古伊万里である。

     こういった古民家カフェの情報は、いまはネットで調べるのが当たり前で、たとえば「千葉 古民家カフェ」といったキーワードでウェブ検索するといろいろと情報を得ることができる。しかしこの古伊万里は、食べログやぐるなびといった定番サイトには情報はなく、わずか個人のブログにその存在が確認できる程度のものだった。

     なので今回も「まずは行ってみて、店があればラッキー」くらいの気持ちで向かったのだった。

     内房を走る時はかならず保田のばんやに立ち寄ることにしていて、今回もこれは外さなかった。ばんやの建物は今回もまた増改築されていた。この建物の発展過程を定点観測していればそれだけでひとつの研究ができそうなくらいである。

     ちょっと早めのランチをお腹に入れてカフェに向かう。カーナビに住所をいれる、しかし出てこない。住所の読み方が違っているのか、または10年前のカーナビなので行政区域の変更があったのか不明だがとにかく出ないのだ。仕方がないのでiPhoneのナビ機能で現地に向かう。

     保田から館山の古伊万里までは30分程度だった。幹線道路から入ってそう遠くなく店は見つかった。小さな看板が道路際に立てられていた。

    古伊万里全景

     庭から眺める大屋根の民家は迫力で、房総半島をでよく見られる軒の高い寄せ棟造が鉄板で覆われて保護されている。鉄板での色は茶系なので遠目には茅葺にも見えるのはオーナーのこだわりだろうか。どうしても銀・朱・水色などの鉄板が目についてしまう中でとても落ち着いた佇まいに見えた。

     建物の入り口に立つと、古民家独得の香りがする。茅葺の民家はだけが持つ香りに懐かしさがこみ上げてくる。茅葺の屋根は生きている。草が生えるだけはなく微生物がいて、いろいろな作用で屋根を長持ちもさせるし短命にもする。古伊万里のオーナーと話をすることができたが、冬季は薪ストーブを積極的につかって煙を上に上げているそうだ。これは当然茅葺の屋根にとっては良い作用である。

     

     オーナーと話を続けると、この建物は1921年(大正10年)の築なのだそうだ。他県の調査をしていると千葉県のいわゆる古民家は明治以降のかなりの時期まで建てられているのに驚くことがある。しかし着目すべき点もある。喫茶スペースとなっている土間の天井には丸太を縦に半割りした材が用いられているが、これは富津の民家はでも見られたが古材の再利用であり、この古伊万里の建物は大正時代の建物でありながらさらに古い材が用いられているがことが推測されるのだ。

     そんなことを思いながら、冷房がなくても心地よい土間でアイスコーヒーをいただいた。小一時間の滞在。常連の人が入れ替わり訪れ、とても親しみのある空間だった。商業主義的なカフェも少なくない中、久々に本当の古民家カフェを訪れた気分になり店をあとにした。

     

     

     

     

    | ウラノイエノケンチクカ | 建築 | 11:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









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